書評

【書評】お金で損しないシンプルな真実は中学生でも学べる良書!

お金で損しないシンプルな真実

ここ何十年で日本人はどんどん貧乏になっていき、一億総中流社会とか言われています。

そんな中私は中流というより下流に属する人間なのですが、下流なりにお金を増やそうとお金に関する本を読み漁っています。

そんなときに見つけたのが、お金で損しないシンプルな真実という本です。

 

 

タイトル通りお金について分かりやすい表現でまとめられていて、中学生でも読んで理解できる内容になっています。

どれも良いことが書かれていますが、印象に残った部分の感想をいくつか書き残しておこうと思います。

 

どんな本か?

著者の山崎元さんは北海道生まれで様々な証券会社に転職し、現在は楽天証券経済研究所客員研究員を勤めています。

楽天証券では毎日「トウシル」というコラムが連載されていますが、その中に山崎さんの書いたコラムもたまに載っています。

無料で読めるコラムですが、投資初心者にも分かりやすくシンプルな説明をされているので非常に勉強になります。

そんな山崎さんがトウシルで紹介している内容をさらにまとめて、お金のことを今までまじめに考えたことがないような人にも読みやすくなっているのが本書です。

 

投資の本質をシンプルに理解できる!

適切な場所にお金を置くと、「お金自身が新たなお金を稼いでくれる」チャンスを得ることができます。

著書、お金で損しないシンプルな真実より引用

 

投資をしたことない人に投資をしているという話をすると、

「うさんくさい」「騙されているんじゃないのか?」

というような返事が返ってくることが多く、投資はうさんくさいものと認識している人がそれなりにいるようです。

しかし本書を読めば、投資の本質をシンプルに説明してくれるので、そのような人にも投資はうさんくさいものではないと思ってくれるんじゃないでしょうか。

 

本書でおすすめしている運用方法

  1. 生活費3ヶ月分くらいを銀行の普通預金に置く
  2. リスクを取ってでも増やしたいお金と絶対に減らしたくないお金に分ける
  3. 増やしたいお金は外国6国内4の割合でインデックスファンドに投資
  4. 減らしたくないお金は個人向け国債変動10に置く

 

この4つを紹介していますが、本当にシンプルな方法で真似しやすいと思います。

②③は自分の裁量で金額を変えることができるので、投資をしたことがなく不安感のある人は、②のリスクを取っ手でも増やしたいお金の割合を少なめにしてみて運用してみてはいかがでしょうか。

 

商品選びはまず手数料をチェックすること

投資信託の商品選びではまず手数料をチェックせよと書かれています。

0.5%以上手数料を取る商品は手数料が取られすぎなので、避けるべきと言っており具体的な数字も出ており良い指標になりますね。

つみたてNISAの商品を見ていると、0.3%でもかなり高いイメージがありますが、ひとまず手数料が安いというのは投資信託の商品選びで1番気にするべきということですね。

ちなみに楽天証券なら簡単な操作で手数料が安い順に投資信託のファンドを出すことができます。

 

 

本書で何より手数料をチェックしろと言っているので、安心して手数料が安い順に商品選びをすることができます。

また、日本には投資信託が6000本ほどあるそうですが、99%は買うのを検討するにも値しないクズ商品と斬り捨てています。

でも本書の言いつけを守れば99%のクズ商品を見る必要もないので、時間の節約にもなりますね。

 

株主優待は地雷

運用の地雷リストが本書の終盤に載せられていて、銀行員無料相談など「あ~なるほど。」と納得させられる項目の中に「株主優待」が載っていて驚きました。

株主優待で暮らしている元将棋のプロの桐谷さんとか、テレビで見かけたりするので株主優待は良いものかと思ったら違ったようですね。

なんでも、企業は少しでも効率よく利益を上げて配当や再投資をして株主に報いるべきで、株主優待で釣るのは邪道とのことです。

たしかにその通りで、全くシンプルな考え方ですよね。

株主優待にちょっと興味があったので試しに何か買ってみようかなと思っていたのですが、本書を読んで見送ることにしました。

 

全体を通した感想

「若いうちは稼ぐ能力を鍛えろ」「リボ払いはするな」「運用に目標額はいらない」などなど・・・すでに知っている内容も多かったですが、「ドルコスト平均法は気休め」とか「ラップ商品は地雷」とか知らない内容もありました。

一般的な投資経験0の20代なら、本書の内容の70%ぐらいは未知の内容で非常に勉強になると思います。

また、投資経験がある程度ある人にも投資方針に迷ったときに何度でも読み返して投資の基本を思い直せるお金の教科書のような本です。

お金について勉強したいという人は、ぜひ本書を手にとって読んでいただければと思います。