ずいぶんと昔ですが、チェスの国内大会に出場したことがあります。
将棋の大会には何回か出場したことがありましたが、チェスの大会は初めてだったのでとても緊張した記憶があります。
大会に出るからには優勝したいですが、その前にルールやマナーを守って恥をかかないようにしないといけません。
そこでこの記事ではチェスの大会に出たことがない人に向けて、私がチェス大会に出場するためにやった準備を4つ紹介していきたいと思います。
チェス大会の出場を考えている人はぜひ参考にしていただければと思います。
①棋譜の記録用ノートの購入
チェスは公式戦や大会だと自分で棋譜や勝敗の記録をつけないといけません。
これはたとえ世界チャンピオン戦でも同じです。
将棋の世界だとプロはもちろん、アマチュアの将棋大会でも棋譜取りをする人がいるので大きな違いですよね。
なので大会に出る前に記録用のノートとペンを用意しないといけません。
チェス専用の記録ノートも売っているみたいですが、買えない場合はその辺に売っている普通のノートでも大丈夫です。
ただ、大会で指した棋譜は将来の良いデータや思い出になるので丈夫なノートを使うのがおすすめです。
②棋譜の書き方の練習
記録用のノートを買っただけでは不十分で、棋譜の書き方を学ぶ必要があります。
練習方法としては棋譜並べをするのが一般的ですが、書くことに慣れたいのであれば自宅で記録を取りながら対コンピュータ戦をするのが1番早く覚えられると思います。
例えばこのルークを回った手ですが、ぱっと記録を取れますでしょうか?
白番側ならすぐに分かるかもしれませんが、これを黒番側を持ったときにもすぐに記録が取れるかどうか。
棋譜並べは白番側でしか並べないって人は特に注意が必要です。
ちょっと時間をかけたら分かるというレベルでも、エンドゲームになると持ち時間が残り1分くらいしかなくて記録を取る時間も惜しいって状況もよくあります。
私の記録取りの勉強法は、実際のチェス盤と駒を使ってコンピュータと記録を取りながら指しました。
Fritzというソフトで練習しましたが、lichessやChess.comにも無料で対局できるチェスソフトがあるので、お金をかけたくない方はそちらを利用しましょう。
(ちなみに先程の手はRfd1と記録を取るのが正解です。)
③投了の仕方の調査
大会に出る以上勝つ気で臨むわけですが、相手が強ければ負けを宣言しないといけません。
将棋の場合は負けましたと言って頭を下げるか、駒台に手を置けば投了の宣言になりますが、チェスの場合も色々宣言方法があります。
- 負けましたと言って握手をする
- キングを倒す
- I resign(リザイン)と宣言する
などなど。
など色々考えて大会に臨みましたが、幸運なことに投了せずに済みました。(実はリアルチェスでは無敗だったりしますw)
まだリアルでキングを倒されて投了を宣言されたことはないので、素直に負けましたって言えばいいんじゃないかと思います。
④タッチアンドムーブに気をつけながら棋譜並べをする
チェスは実は王手放置(チェック無視)をして着手しても戻って指し直すことができます。
将棋なら王手放置や二歩は即反則負けになるので、この辺はチェスのほうが寛容ですね。
ただ、チェスは1度駒に振れたらその駒で着手しないといけない「タッチアンドムーブ」というルールがあります。
これは駒に触れることで、相手の反応を見ながら指し手を決めることを禁止する理由があるようです。
これはトップGM同士のゲームで、黒番のヒカルがキングに触れてしまいタッチアンドムーブでキングしか動かせなくなってしまった動画です。
この局面はキングを動かす手は全て負けになり、ルークをe2と動かしていればドローに持ち込むことができました。
将棋だと指すつもりのない駒を触っても問題ないですが、チェスだと駒の位置を整えるつもりでもタッチアンドムーブになってしまうので注意しましょう。
ちなみにこの動画のタッチアンドムーブをしてしまったヒカルは私が大ファンのGMです。

まとめ
私がチェス大会に出るためにやった4つの準備を紹介しました。
初めて大会に出る人はオープニングやエンドゲームの研究だけでなく、今回紹介したことも準備して大会に臨んでいただければと思います。
特にタッチアンドムーブは将棋勢の人にはかなり慣れないルールだと思うので、駒をいじるのが癖な人は本当に気をつけましょう…。
相手の取った駒を触るのは問題ないので、黒番ならポーンをすぐ交換できるスカンジナビアンディフェンスをやるといいかもしれませんねw
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