チェスで強くなりたいけどどうやって勉強したらいいか分からない…
という人のために絶対にチェスが強くなる3つの上達法を紹介します!
ここで紹介上達法はいずれも、
- 全て無料
- 英語力がなくても問題ない
- ちょっとしたスキマ時間にやることができる
という安心できる上達法です。
私も今回紹介する3つの上達法でその辺の人には負けなしくらいの実力を手に入れることができたので、効果のほどは身をもって実証済みです!
Contents
タクティクスをたくさん解く
チェスの勉強で1番おすすめなのがタクティクス(Tactics)をたくさん解くという勉強法です。
タクティクスとは何かというと、チェスの実戦から切り取った派手な手、うまい手を答える問題みたいなものです。
将棋で言えば「次の一手」麻雀で言えば「何切る問題」みたいな感じですね。
タクティクスをひたすら解くと、実戦でもうまい手がひらめいたり、逆に相手にうまい手をやられないよう注意深くなります。
海外では上級者になるまではタクティクスを解く勉強法だけでいいという人もいますし、私自身も色々な勉強法を試してきましたが、タクティクスが1番効率良く上達ができると実感しています。
タクティクスは良いアプリやサイトがあるので、スキマ時間で解くことができる忙しい人にもぴったりな勉強法です。
ここでは無料かつ、無制限にタクティクスを解くことができるサイトとアプリを2つ紹介します。
ChessTempo
タクティクスを解くならこのサイトだけでいいと言われているほどチェス界で有名なタクティクス専用サイトがChess Tempoです。

会員登録しなくてもすぐにタクティクスの問題を解くことができますが、会員登録をしてログインをしてから解くとレーティングが上がっていくのでモチベーションが上がるので、会員登録するのがおすすめです。
サイトは英語ですが、無料で簡単に会員登録できるので一切英語が分からなくても安心です。
ChessTempoはアプリはないですが、ブラウザ上で簡単に解けるので1度試しにやってみましょう!
もし、ChessTempoの詳細な使い方が知りたい場合は以下記事でも紹介していますので、よければご覧ください。

lichess
チェスのサイトは基本的に英語なのですが、lichessは日本語に対応していて分かりやすく使うことができます。
会員登録せずに利用することは可能ですが、lichessも無料で登録できてレートをつけることができたり、自分の棋風(チェスの性格)などを割り出す機能も使えるので、会員登録をするのがおすすめです。
lichessでタクティクスを解く方法は、アプリをインストールしたあとトップページから下の画像の「トレーニング」をタップします。

そうすると早速タクティクスの問題が表示されるので、あとは駒を動かして問題を解くだけです!

lichessのタクティクスはユーザー同士が対局した実戦の中から実際に現れた問題から出題されるので、より実戦的で勉強になります。
Chess Tempoと比べて便利なのは、問題を間違えてももう一度元に戻って解き直すことができるところで、初心者〜中級者はlichessのほうがおすすめです。
実戦を指して反省をする
チェスで強くなってライバルに勝つためには実戦を多くこなすことが重要です。
そして数をこなすためにはネット対戦でチェスを指すのがいいでしょう。
先程おすすめしたアプリのlichessはタクティクスだけでなく、実際の人間ともチェスを指すことができます。
lichessでは持ち時間を細かく指定して対戦することができますが、いくら数をこなすことが重要といっても持ち時間が短すぎると考えることができず、上達はしにくいです。

(↑lichessの選べる持ち時間の種類)
2+1は持ち時間2分で、1手指すごとに1秒追加される。持ち時間が切れたら負け
3+0は1手指しても時間が増えないので、持ち時間3分を先に使い切ったら負け
持ち時間の短い対局は最後は反射神経勝負になりがちなので、少なくても5分以上、できれば10分以上の持ち時間で指すことをおすすめします。
そしてじっくり考えて指し、対局が終わったらコンピュータによる棋譜解析を必ずやりましょう。

棋譜解析をすると1局全体を通して悪手が何手あったかなど教えてくれますし、代わりにどのような手を指せば良かったかもコンピュータが教えてくれます。
自分の指した悪手を振り返るのは精神的にとてもつらいことですが、同じミスをしないようになれば自然と上達していきます。
仮に1分切れ負けという持ち時間が極端に短い対局ですら、コンピュータの解析をして学べば強くなれます。
逆に対局後、敗因を振り返らずに指し続けても、強くなるどころか悪い癖が身について弱くなる危険性すらあるので注意しましょう。
lichessの対局後にコンピューターの棋譜解析を使って反省しよう!
棋譜並べ

棋譜並べというのはチェスのプロ同士の対局を自分のチェス盤で再現して勉強するというものです。
「自分ならどう指すか?」というのを考えてからプロが実際に指した手を見ることで、自分の考えた手と合っていれば自信を深めることができますし、違っていればなぜ違ったのかを考えることで色々な指し方を学ぶことができます。
その並べる棋譜の入手法ですが、解説付きの本を買うというのもありですが、あるサイトを使えば無料でトッププロの棋譜を簡単に見つけることができます。
それは、chessgames.comという英語のサイトです。(もちろん無料で利用できます。)

棋譜の探し方としては、まず赤い線で囲ったOpposing playerと書いてあるところに、好きなプロの名前を入力します。
今回は試しに現世界チャンピオンのMagnus Carlsenの棋譜を調べてみます。
名前はアルファベット順に並んでいるので、Carlsenを見つけます。

すると選択したプロの写真と、データがずらりと表示されます。
赤のNOTABLE GAMESという項目が、探し出したプロの特に有名な対局なので、その中から好きな棋譜を選んでタップします。

すると画面上にチェス盤と棋譜が表示されるので、自分のチェス盤に1手ずつ再現をして、自分ならどう指すか?を考えて勉強しましょう。
特に選択肢がたくさんありそうな局面では手を止めて、ゆっくりと方針を考えると強くなることができます。
ちなみにトッププロと言えどもプレイスタイルは様々で、どの人の棋譜を並べていいか分からない人も多いと思います。
そこで、私がこの人の棋譜は並べるべき!とおすすめする、元世界チャンピオンの3人を紹介していきます。
Mikhail Tal

まずはチェスの魔術師と呼ばれたタリさんです。
その呼び名の通り何も攻めがなさそうなところから、サクリファイス(捨て駒)をして魔術的な攻めを繰り出すところが魅力的なチャンピオンです。
先程紹介したプロの有名棋譜というのは、大体どのプロも派手なサクリファイスで決めている棋譜が多いので、棋譜並べをしていると「ああ、そろそろ華麗な決め手が出てきそうだな」と大体予想がついてしまいます。
しかしタリさんの有名棋譜では本当に思いがけないところから攻めを繰り出してくるので、棋譜並べをしていて、めちゃくちゃ楽しくて勉強になります。
「攻撃的でエキサイティングなチェスの棋譜を見てみたい!」っていう人はタリさんのチェスを調べておけば間違いないです。
私もタリさんの棋譜は100局以上並べましたが、並べていて退屈しなかったですね。
chessgames.comで調べるときはTalで探しましょう。
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解説付きの棋譜を並べたい方にはこちらの棋譜集もおすすめです。
Garry Kasparov

次は現在ロシアの政治家として活動をしているカスパロフさんです。
この方はチェスを知らない人でも知っている人が多いかもしれませんね。
2014年にニコニコ生放送の企画で将棋の羽生さんとチェス対局をした人です。
カスパロフさんは15年間もの間世界チャンピオンの座を守り続けており、チェスの歴史上最強の呼び声が高いです。
彼の棋風もタリさんと同じく攻撃的でダイナミックな展開を好んで指しているようです。
ネット上で歴史上の人物で最高のIQの持ち主ランキングによく登場するので、チェスだけではなく人類の中でもトップクラスの頭脳の持ち主とされています。
そんな紛れもない天才が何を考え、どうチェスをプレイしてきたのか日本語で分かる本も発売されています。
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Jose Raul Capablanca

これまで紹介したタリとカスパロフはいわゆる「タクティカルプレイヤー」というガンガン攻めるのを好むスタイルです。
しかしこれから紹介するカパブランカは「ポジショナルプレイヤー」と呼ばれるほんの少しの優位を勝ちに結びつけるというプレイスタイルを好んで指した人です。
ポジショナルプレイヤーの棋譜は地味で並べていて退屈ということもあるのですが、カパブランカのプレイは一本の線で繋がっているような素晴らしい棋譜が多く、勉強になります。
チェスで勝つことより負けたくないという人は、カパブランカの棋譜を並べて負けない指し方を学んでみてはいかがでしょうか。
彼は世界チャンピオンという最強の挑戦者を迎え入れる立場でありながら、8年間無敗という記録も残しています。
その他の世界チャンピオンについて
おすすめのチェスチャンピオン3人紹介しましたが、その他にも個性的なプレイスタイルを持ったチャンピオンがたくさんいます。
なので、自分の好みに合った人を見つけてからその人の棋譜を集中的に並べるというのもありです。

この記事では歴代チャンピオン全員の棋譜と、チェスに関する20の質問で自分の性格に合うチャンピオンを教えてくれる方法などを紹介しています!
まとめ
チェスが強くなる上達法を3つ紹介しました。
その他にもオープニングを暗記するとか、エンドゲームの形を覚えるとか色々な勉強法がありますが、今回紹介した3つの方法が1番効率良く強くなれます。
そしてこの上達法は1日5分でもいいので、できるだけ毎日継続してやりましょう。
「継続は力なり」は色々なことに当てはまりますが、チェスの上達においても例外ではありません。
なお、今回は「全て無料」という条件に合わなかったため紹介しませんでしたが、本を読むというのも効果のある上達法です。
お金に余裕のある人は以下の記事から私自身が実際に買って勉強になったなと思うチェスの本を紹介しているのでよければご覧ください。

なお、個人的にはポーンの形ごとに戦略を変えることの重要性を知れる、この本が1番勉強になりました!↓
チェスが強くなりたい人に少しでも参考になれたら嬉しく思います!