主にネットでプレイされることが多い、持ち時間3分から10分程度の早指しチェスのことをBlitz(ブリッツ)と呼びます。
ブリッツが強くなるためには通常のチェスへの知識はもちろん重要なのですが、それ以外にも知っておけば今よりレートを押し上げることができるテクニックがいくつかあります。
今回はそのテクニックについて紹介し、この記事を読んでくれた方のレートアップに少しでも貢献したいと思います。
Contents
オープニングは1つか2つに絞ろう
通常のチェスなら、
- 積極的に勝ちにいくオープニング
- ドロー以上の展開を目指すオープニング
- 積極的にドローを目指しに行くオープニング
と、状況に応じて使うオープニングを複数研究しておくのが一般的です。
しかしブリッツで勝ちたいならオープニングは1つか2つに絞るのが良いです。
指し慣れているオープニングなら1秒指しできますし、相手が慣れていなければミドルゲームに入る前に時間で大差をつけることができるかもしれません。
ブリッツでは持ち時間の差が形勢に与える影響は大きいので、自分は考えず、相手に考えさせるというのが理想的です。
おすすめのオープニング
ブリッツ専門で指すなら、通常のチェスではあまり指されないオープニングがおすすめです。
白番なら初手f4やb4のような奇をてらったオープニングもいいかもしれません。
また、攻める展開と受ける展開だと受ける展開の方が神経をつかうため時間を多く消費するというのがチェスの特徴です。
なので白番黒番問わず攻める展開になりやすいギャンビット系のオープニングもいいでしょう。
- キングス・ギャンビット
- ウィング・ギャンビット
- マーシャル・ギャンビット
- ベンコー・ギャンビット
おすすめできないオープニング
特にこだわりがない場合は白番ではe4よりd4やNf3のほうがおすすめで、e4はブリッツ専門の人にはあまりおすすめできません。
理由としてはe4にはシシリアンやフレンチ、カロカン、アリョーヒンなどなど・・・相手に指されるオープニングが多いため、d4系のほうが経験値が積みやすいです。
黒番ではクイーンズ・ギャンビット・ディクラインドやベルリン・ディフェンスのような受け身でドロー狙いのオープニングは持ち時間を相手より使うことになる展開が多いため、避けたほうがいいでしょう。
ブリッツでもオープニングの復習は大事!
通常のチェスはもちろんですが、ブリッツでもオープニングの復習は大事です。
特にブリッツでは反省せず何局も連戦することが多いですが、反省をしないと自分が知らない間に形勢が不利になる定跡をずっと指し続けてしまうかもしれません。
不利な定跡を選ぶのが癖になってしまう前に正しい指し方を勉強して精度の高い手を指せるようにし、相手より持ち時間を消費せずオープニングを乗り切るようにすることで勝率も上がっていくはずです。
ミドルゲームはタクティクスを解きまくれ!
ブリッツだとあまり読みを入れることができないので駒得になるタクティクスなどを見落としがちです。
レートが上の人と対戦すると、タクティクスを見逃さないかどうかの能力が1番差を感じる部分なので、ブリッツで強くなりたければタクティクスをたくさん解くのが有効な勉強法です。
タクティクスはChess.comやlichessでも解けますが、課金しないと解ける問題数に制限がかかったりするので、ChessTempoというサイトを利用するのがおすすめです。
この記事でも紹介していますが、Chess Tempoのblitzというモードでタクティクスを解くのが実戦のブリッツの上達に相性が良いです。
ブリッツで勝ちたい人は1日10問ずつでも良いのでちょっとずつ継続して解いてみましょう。
エンドゲームの勉強は後回しでOK
3分切れ負けや5分切れ負けだと最後は時間の切らし合いになるので、エンドゲームの正しい知識はあまり必要がなかったりします。
特にルークエンディングでは正しい勝ち方よりも以下にチェックをかけて相手のプリムーブを外すかという勝負になりがちです。
それ故にブリッツ専門の人はあまりエンドゲームの勉強は優先度は高くありませんが、ポーンエンディング、クイーンエンディングは他のエンドゲームと比べて勉強の効果が高いのでこれを先にやっておくのがおすすめです。
ブリッツでR2000を目指すくらいならエンドゲームの勉強をほぼしなくてもいけるかもしれません。
ちゃんと勉強をしておきたいという人は、以下の本で最低限のエンドゲーム力をつけることができるのでこれ1冊買って勉強するのがいいかもしれません。
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私のブリッツ経験談

私自身はチェス大会に出たりすることもなく、ネットで3分切れ負け以下のブリッツをしかやりません。
なので元々オープニングの引き出しは全くないので、ブリッツで効果的なオープニングだけ勉強しました。
ここでおすすめしたキングス・ギャンビットとかベンコー・ギャンビットもブリッツのために一時期勉強していましたが、その局面に誘導できないことも多々ありました。
なので白番ではNf3からg3、黒番はなんでもg6とフィアンケットオンリーのオープニングを指していました。
これが結構効果的だったようで、同じレート帯の相手ならほとんど時間を残すことができて時間でリードできるようになりました。
ミドルゲームは、Chess Tempoで毎日100問以上タクティクスを解くことを日課にしていたので、タクティカルな展開は同じレート帯の相手には手応えを感じることが多かったです。
しかしポジショナルな展開はストラテジーの勉強を全くしていないため、ただ駒を動かしているだけということもしばしば・・・
なのでGMやIMなどの称号持ちの相手にはポジショナルな展開で全然勝てなかったですね。
でもブリッツでストラテジーの勉強をするのはタクティクスの勉強と比べて効果が薄いので、初心者~R1700くらいまではタクティクス一本でいいんじゃないかと思います。
まとめ
みんな大好きブリッツの強くなる方法を紹介しました。
人それぞれに目標とするレートがあると思いますが、その目標レートまで少しでも近づくことに役立てば嬉しく思います!
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